欧州刺繍フェア – Embroidery fair

Embroidery fair – 欧州刺繍フェア

全国のマライカで、期間限定巡回フェアを開催いたします。
ウクライナ、ルーマニア等の一点もの民族衣装と手に取りやすいインド製機械刺繍のアイテムを取り揃えます。
開催期間をご確認の上、お近くのマライカにぜひお越しください!

世界には数多くの民族が存在し、それぞれに象徴となる伝統衣装があります。その衣装を華やかに飾る技術の1つに刺繍があり、さまざまな模様や技法で施されています。今回はその刺繍文化の一部をご紹介いたします。

ヨーロッパ、バルカン半島の東北部に位置する国ルーマニア。女性たちは” イエ” や” カマーシャ” と呼ばれる刺繍ブラウスを着用する文化があります。イエは木綿または麻の布を手織り手縫いで仕立てた衣装で、そこへ最も重要な装飾方法である区限刺繍が施されます。区限刺繍とは布の織り目を数えながら刺繍糸で布目をすくって模様を描いていく大変高度な技法で、最もよく知られる技法の種類としてクロスステッチがあげられます。図案の主体は幾何学模様や花柄で、地域ごとに特徴が異なるため、刺繍の色や柄で女性の出身地域がわかると言われています。写真の衣装は、ルーマニア、トランシルヴァニア地方のイエで、この地方の刺繍や織物の技術は最も高度であり、極めて緻密で重量感のある豪華な衣装です。その土地ならではの技法や図案を大切に継承し、現在でも自らのアイデンティティーを引き継ぐ大切な文化として、イエの刺繍を身に付けている女性が多くいます。

ウクライナの女性が着る民族衣装のブラウスを” ソロチカ”と言います。ヨーロッパの民族衣装でよく見られる直線裁ちのギャザーやタックが入った衣装で、ヨーロッパ地域の伝統技法である区限刺繍が施されています。繊細で美しい刺繍の模様には、病気や悪霊などの悪しきものから身を守るための「魔除け」の意味が込められており、その「悪しきもの」が入ってこないように袖、襟元、裾などの外界との境目には念入りに刺繍が施されています。刺繍の手法は200 種もあり、模様にいたっては数千あるといわれています。赤と黒の糸を使っているものが多く、赤は「生命や愛 人生の喜び」、黒は「永遠や土」を意味すると言われています。西部地域は幾何学柄が多く、中部や東部は花や植物を具象化したものが多く見られます。

モン族は、中国南部、ベトナム、ラオス、タイなどの山岳地域に居住する少数民族です。いくつかの支族があり、民族衣装で見分けることができます。タイには青モン族、白モン族が多く居住しており、こちらのジャケットは青モン族の衣装からリメイクされたもの。藍でろうけつ染めされた生地に、手刺繍やアップリケなどの装飾が施されています。モン族は、長い間、山の自然に宿る精霊を信じ、焼畑で作物を作り、自然と共に生活してきました。もともと文字を持たない民族のため、歴史や神話、種族の文化を、草花や生き物など暮らしに身近な自然をモチーフにして手仕事で表現してきました。モチーフは数百種もあり、その1 つ1 つの模様には象徴的な意味を持ちます。たとえば渦巻模様はカタツムリを表し、「成長や繁栄のシンボル」になっています。人々の願いや思いが込められた刺繍は民族の証として大切に受け継がれてきましたが、近年この伝統手法の継承者が減り、大変希少な文化となってしまいました。

中東アフガニスタンの遊牧民パシュトゥン族の女性用民族衣装” ケミス” は様々な装飾技術が施された豪華な衣装です。装飾には護守の意味や、家族の繁栄、民族の誇りが表されており、支族ごとに異なる独自の装飾文化を代々受け継いできました。手法の中で特に欠かせないのがビーズ刺繍、より箔のある衣装に引き立てています。ビーズ刺繍には星をモチーフにした幾何学模が多く見られ” ガレワァン” と呼ばれる身頃パネルや、” ワッテ” と呼ばれる円形のメタルパーツに施されており、袖口など細部にはビーズならではの手法で飾り付けられます。パシュトゥン族にとってケミスは、遊牧生活の中で自らの身を守る大切な役割のあるもので、その衣装からは民族の美しさや力強さが感じられます。

インドは手刺繍をとても得意とする国で、地域ごとに技法や図案が異なる素晴らしい刺繍が沢山あります。北部ウッタルプラデーシュ州の州都であるラクノウで400 年以上の長きに渡り受け継がれてきた「ラクノウ(Lucknow) 刺繍」はとても有名で、繊細な模様と立体感が特徴の美しい刺繍です。別名チカン刺繍とも呼ばれ、チカンとは「上質な綿で刺繍された」という意味を持ち、世界的にも人気があるほどです。州都ラクノウは16 世紀から19 世紀後半まで存続したムガル帝国時代の宮殿が今でも数多く残り、王宮文化と共にこの優美な刺繍が発展したと言われています。刺し子は女性の仕事で、クロスステッチやバックステッチなど36 もあると言われている技法を巧みに使い分け、植物のモチーフを多様につなげ、美しい模様に刺し上げます。「針・糸・布」だけで作り出される刺繍は大変美しく、人々に愛され継承されてきました。

アリ刺繍は目の揃ったチェーンステッチで、彩り豊かな草花模様が特徴です。コットン、レーヨン、ウールなどの様々な糸を使い、手刺繍や専用ミシンで作られます。こちらのグラデーションの糸で刺されたアリ刺繍は専用ミシンで施されたもの。ミシンには長さ15 センチの太くて丈夫な専用針が付いており、テーブルの下に付いたハンドルとミシンの抑えが繋がった構造になっています。職人は右手でハンドルを動かして針先の方向を変えながら、左手で布を動かし、下絵に沿って器用に模様を描いていきます。一口に機械刺繍とは言っても、コンピュータにプログラムさせた機械刺繍とはまったく違い、職人の経験と技によって生み出されるこの刺繍は限りなく手刺繍に近い手仕事と言えます。

インドには衣服を彩る装飾の伝統技法が多くありますが、近年では現代技術の進歩により機械を使った刺繍や装飾も増えてきました。こちらは欧州の様々な刺繍をモチーフにして作られた機械刺繍で、伝統衣装のような繊細な刺繍が見事に表現されています。この刺繍を肌なじみの良い生地を使ったオリジナルデザインの形に落とし込み、現地に伝わる衣装の雰囲気を気負いなく取り入れられるようにしました。

スケジュール

日程
3/29~ オンライン店
3/29-4/8 盛岡店 前橋店 入間店 白井店 相模原店 岡崎店 心斎橋店 小倉店 沖縄店 堀之内店
4/12-4/22 名取店 金沢店 幕張店 佐野店 小田原店 浜北店 枚方店 姫路店 佐世保店
4/26-5/6 狸小路店 越谷店 大宮北店 深谷店
(-5/5)
中華街店 各務原店 大分店 神戸元町店 佐賀店
5/10-5/20 旭川店
(-5/19)
宇都宮店
(-5/19)
つくば店 横浜店 有明店 東静岡店 稲沢店 博多店 高松店
5/24-6/3 函館店 ちはら台店 木更津店
(-6/2)
平塚店
(-6/2)
大須店 奈良店 岡山店 軽井沢店 清水店
6/7-6/17 大洗店 那須店 広島観音店

スケジュール

日程
3/29~
オンライン店
3/29-4/8
盛岡店、前橋店、入間店、白井店、相模原店、岡崎店、心斎橋店、小倉店、沖縄店、堀之内店
4/12-4/22
名取店、金沢店、幕張店、佐野店、小田原店、浜北店、枚方店、姫路店、佐世保店
4/26-5/6
狸小路店、越谷店、大宮北店、深谷店(-5/5)、中華街店、各務原店、大分店、神戸元町店、佐賀店
5/10-5/20
旭川店(-5/19)、宇都宮店(-5/19)、つくば店、横浜店、有明店、東静岡店、稲沢店、博多店、高松店
5/24-6/3
函館店、ちはら台店、木更津店(-6/2)、平塚店(-6/2)、大須店、奈良店、岡山店、軽井沢店、清水店
6/7-6/17
大洗店、那須店、広島観音店

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